境内紹介


東行庵の花木

東行庵は、山口・岡山・広島3県の24霊場をめぐる花巡礼「山陽花の寺二十四か寺」の第8番札所でもあります。山陽花の寺では「沙羅(さら・沙羅双樹)」を霊場のシンボルフラワーとしており、当庵では沙羅をはじめとした四季折々の花木が迎えてくれます。

山陽花の寺二十四か寺(外部リンク)についてはこちら

東行庵の花木見ごろカレンダー

※花の名前をクリックするとその花の説明に移動します。

山茶花 梅 椿 桜 馬酔木 ミツバツツジ ツツジ シャクナゲ 花菖蒲 沙羅 アジサイ クチナシ サルスベリ ハギ 紅葉 山茶花

梅(ウメ)

バラ科サクラ属の落葉高木。中国原産。古く日本に渡来。樹皮は黒褐色、早春、葉に先だって開花。花は五弁で香気が高く、平安朝以降特に香りを賞で、多くの詩歌に詠まれました。花の色は、白・紅・薄紅・一重咲・八重咲など。果実は梅干に。高杉晋作が愛した花で、長男には、梅之進と名づけ、愛人おうの(初代・東行庵庵主・梅処尼)へ銘「梅處」の自作の茶杓を贈っているほどです。東行庵には、約200本の梅林があります。

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椿(ツバキ)

ツバキ科の常緑高木数種の総称。ヤブツバキは暖地に自生。高さは数メートルに達します。葉は光沢があり革質。春、赤色大輪の五弁花を開きます。
園芸品種が極めて多く、花は一重・八重、花の色も種々です。種子から椿油ができます。東行庵第三世谷玉仙尼は、ことのほか「玉の浦」を好んでいました。清水山には、奇兵隊及び諸隊士墓地の東方に約1,300本の椿があり、みごとな花をつけます。

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桜(サクラ)

バラ科サクラ属の落葉高木。中国大陸・ヒマラヤにも数種ありますが、日本に最も種類が多いそうです。春、白色・淡紅色から濃紅色の花を開きます。古来花王と称せられ、日本の国花とし、古くは「花」といえば桜を指していました。材は均質で器具・造船または版木に適し、樹皮は曲げ物などに使われ、花の塩漬は桜湯、葉の塩漬は桜餅に使用されます。ヤマザクラ・ソメイヨシノ・サトザクラ・ヒガンザクラなどが普通。東行庵には、約200本あります。東行庵第三世谷玉仙尼は、シダレザクラの穂木を京都の丸山公園から取り寄せて植栽。東行池の周辺でみごとな花を見せてくれます。

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馬酔木(アセビ・アシビ)

ツツジ科の常緑低木。山地に自生。また庭木として栽培されています。高さ約3メートル。春、ツボ型の小白花を総状に下垂。全株が有毒、牛馬が食うと麻痺するので「馬酔木」と書きます。東行の墓所すぐ近くに大木があり、「東行忌」のころ満開で、うすいピンクの花をつけます。

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三ッ葉躑躅(ミツバツツジ)

ツツジ科の落葉低木。関東地方から近畿地方東部の太平洋側に分布。4~5月に紅紫色の美しい花をつけ、花が終わって葉っぱが出てきます。枝先に三枚の葉っぱがつくことから名前がついています。小さい葉っぱの種類が、コバノミツバツツジ。東行庵では、清水山に多く見られ、特に高杉晋作陶像への小道が、最も見どころです。

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躑躅(ツツジ)

ツツジ科の落葉低木。各地の山地に自生。高さ約3メートル。葉は楕円形。5~6月ごろ枝先に2~3個ずつ朱・紅色の花を開きます。園芸品種も多く、花色は紫・白などがあります。東行池の周囲に約1,100本が咲きそろった風景はみごとです。

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石楠花(シャクナゲ)

ツツジ科の耐寒性常緑広葉の低木。葉は輪生で光沢があり、丸みを帯びて細長い形をしています。木の高さは1.8メートルくらいまでで、4~5月に、紅紫・白・桃色で、直径5~10センチの花をつけます。東行庵の庭先に古木が2本あり、毎年みごとな花をつけます。庵の縁側に座ってながめるのが秀逸です。

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花菖蒲(ハナショウブ)

アヤメ科の多年草。ノハナショウブを原種として、日本で改良されました。高さ80センチメートル。葉は剣状にとがり、平行脈と中肋脈があります。6月上旬、白・桃・紫色などの美しい花を茎の頂につけます。俗にショウブといいますが、節句に用いるショウブ(サトイモ科)とは別種です。
東行池を中心に、約100種、6,000株が咲き誇る風景はみごとのひとことにつきます。

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沙羅双樹(シャラソウジュ・サラソウジュ)

フタバガキ科。インド北部が原産。釈迦が入滅のとき、四方を囲んでこの木が植えられていましたが、枯れて鶴の羽根のように白くなったという伝説があり、仏教では聖木とされています。
「平家物語」の冒頭に「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色…」とあることで有名な花です。日本ではナツツバキとも称されます。東行庵では、庵の玄関前にあり、その大切さがわかります。6月下旬に直径7センチほどの白い清楚な花を咲かせます。山陽花の寺二十四か寺のシンボルツリーです。

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紫陽花(アジサイ)

ユキノシタ科の観賞用落葉低木。ガクアジサイの改良種とされています。高さ約1.5メートル。葉は広卵形で対生。初夏、球状の集散花序に四枚のガク片だけが発達した(装飾花)を多数つけます。色は青から赤紫で、変化するところから「七変化」の名もあります。広くはサワアジサイ・ガクアジサイなどの総称で、ヨーロッパの改良品種をセイヨウアジサイ・ハイドランジアなどと呼びます。東行池そばの小川の岸で存在感たっぷりに咲きます。

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山梔子(クチナシ)

アカネ科常緑低木。暖地に自生し、多くの園芸品種があり庭木として植栽されます。高さ1~3メートル。葉は対生に革質で光沢があり、夏、白色の六弁花を開き、強い芳香があります。果実からとった黄色の色素は古くから染料として使われます。東行池の周囲に咲き誇ります。

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百日紅(サルスベリ)

ミソハギ科の落葉中高木です。中国原産で江戸時代に伝来しています。サルスベリという花名は、幹をおおっている皮が薄くはげ落ちやすく、木肌がツルツルし、木登りが上手な猿でさえ、滑ってしまうということから来ています。百日紅は、紅色の花が7~9月にかけて長期間(百日間)咲いていることに由来しています。東行庵では、他に花のない時期、池の周囲で目を楽しませてくれます。

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萩(ハギ)

マメ科ハギ属の小低木の総称。高さ約1.5メートルに達します。夏から秋、紅紫色または白色の蝶形花を多数総状につけます。観賞用で普通ミヤギノハギ・ヤマハギを指します。秋の七草の一つで、東行池へ流れ込む細い流れの岸に枝を垂れて咲き乱れます。

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紅葉(モミジ)

上代は「黄葉」と書き、平安時代以降になって「紅葉」と書くようになりました。秋に、木の葉が赤や黄色に色づきます。「もみじ」は赤く染めた絹地「紅絹(もみ)」に由来するともいわれています。黄葉イチョウ・ケヤキ・クヌギなどがあります。東行庵には約200本の楓があり、11月に入ると、「モミジ祭り」や夜間照明を行い、観賞客に喜ばれています。

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山茶花(サザンカ)

ツバキ科の常緑小高木。四国・九州の暖地に自生。高さ約3メートル。葉は厚い。秋から冬にかけて白色の花を開きます。八重咲・一重咲・淡紅・濃紅など園芸種が多く、庭園、生垣などに植栽されます。別名、ヒメツバキ。漢名・茶梅。東行庵では東行池を中心に約100本が咲き、11月下旬の最盛期には、サザンカ・ツバキ祭りも開催されます。

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